年配職人の後始末(その1)

      ○年配職人の後始末(その1)

 


こんにちは


今日は、当社の技術伝承部門の今後のことです。


 

皆さん、技術伝承で、特に中間人材が育っていないことで、

 

お困りではないでしょうか?

 

気付いていない経営者の方も おられると思います。(以前の記事参照)  

 

私は、この事を

 

「年配職人の後始末」

 

として、技術伝承部門の柱にしていきたいと思っています。


 

熟練工の方の保身の問題です。(以前の記事参照) 


経営者側や熟練工側、それぞれに理由がありますので、


どちらも攻められないと思います。


悲劇的悪循環とならないようにしなければいけないと思い、


微力ながら取り組んでいます。






当社に次のような案件を頂いてます。


1、年配の職人さんが退社して、どのように加工していたか解らない。


2、現場を全て任していた方が退社して困っている。


3、熟練工の方が急に入院して工場が止まってしまった。




これらの案件は、おもに年配熟練工の保身により、


中間人材が育っていないために起こるものです。


今から30年ほど前までは、このようなことはなく、後輩に受け継がれてきました。


NC機の普及により経験の少ない若い方でも、


ある程度までの加工が出来るようになりました。


そのため、終身雇用制がなくなり、年配熟練工の雇用が失われるといった構図です。


経営者側は、賃金・プログラム習熟面で若者を好み、


年配熟練工側は、雇用し続けてもらえるように、中間人材を育てようとしません。


そこで、ほとんどの会社は、少数の年配熟練工をストックし、対応していました。


難しい仕事や段取りをこなしてもらうためです。



しかし、この方たちがそろそろ年齢等の理由で退社される時期に来ているようです。


2007年問題として取り上げられた団塊の世代の大量退職者の問題から、


5年延ばされ、さらに3年目。今年で68歳になられる方が中心年齢です。


「熟練工退職先延ばし」の限界が来ているように思います。


放置しては大変なことになると思っています。



私は、この事を


「年配職人の後始末」


と名付け、微力ながら社会のお役に立ちたいと思っています。



このことに気づいていない経営者の方も想像以上に多いことが解りました。


困っては、いるが年配職人方の手前、手を付けられないとか、


中には、社内の熟練工の方が示し合わせ、共同で保身に回り、


「他に方法はない」と言う結論ありきで活動し、管理職の年配者を巻き込み、


経営者側に報告しているところもあります。


みなさんご存知の会社です。(現在当社とはお取引がない会社です。念のため)




何回かに分けてこの「年配職人の後始末」を記事にしていきたいと思います。


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